2004年 12月 18日, 五峰駅・京仁ICD

韓国では鉄道によるコンテナ輸送が日本と同様、盛んでいます。
ですが、日本との大きい差異は韓国は海上コンテナ(ISOコンテナ)をそのまま貨車に載せて運ぶと言うことでしょう。
では、韓国には日本のような鉄道コンテナはないのでしょうか?

否!

韓国にも鉄道コンテナがあります。ですが、その数は少なく、実際運用されているものは更に少ないです。
当たり前ですが、その形態も12ftや15ftが一般的な日本とは違い、ISO規格の40ftです。

韓国の鉄道コンテナは車輌と同様、270000号台の番号が付けられています。
その数は総勢97個で、すべて1997年・現代精工製作です。

だが作られたものの、使い道がなく長い期間、京仁ICDに放置されてきました。
ですが今年から少数ながら一部が運用に就けています。放置よりはマシですね。

鉄道コンテナとペアになる貨車は韓国の高速コンテナ貨車・70000号台(70846号は除外)。
その70000号台は0番台と100番台に分かれます。
0番台が70001号から70097号まで、100番台が70101号から70845号まで在籍しています。
韓国の車輌としては珍しく番台区分がはっきりしているのが目立ちませんか?
そこに秘密(?)があります。

0番台は鉄道コンテナ専用車(?)としてつくられ、それに応じて270001号から270097号までの
97個の鉄道コンテナが作られたわけです。

100番台は通常のコンテナ車輌で、0番台に比べてコンテナ締結金具がもっとたくさん付けられています。

まずは写真で比較を。

70000号台

上の方は0番台の70089号、そして下の方は100番台の70333号です。
白く表示した部分を見ると(逆光で撮った写真で少々見難いですが)金具の有る無しが区別できるはずです。

念のためその部分のクローズアップ写真を載せておきましょう。

70089号70333号

左が70089号、右が70333号です。0番台がさっぱり空っぽなのがはっきり具別できますね?
このようになっている関係で0番台は金具が8個(片側4個)、100番台は16個(片側8個)になります。

で、実際の鉄コンの姿を写真で収めておきましょう。
先述した通り、今一部運用に就いているものの、少数でありまだ大勢が京仁ICDに半端放置状態であります。

そこでトップナンバーの270001号をカメラレンズに収めました。

全景

270001号の全景です。

番号(車号?)板

車号板といえるのでしょうか?270001号は長期間放置によって剥がれています。こんなにまで剥がれているのはあまりないか。

メーカープレート

メーカープレートです。現代精工の1997年製です。

仕様表示

まあまあ大型なので50dまで積載できます。

見ての通り、規格は40ftのISOコンテナとほぼ同じですが、高さがもっと高いことと、側面にはしごがあること、
そして側面に門があることなどが鉄道コンテナとしての自己主張をしています。
ちなみに最初には70000号台0番台+鉄コンの組み合わせで「コンテナ形有蓋車」として作られていたんです。
(つまり、70001+270001、70002+270002、…、70097+270097の運用を前提していたわけ)
そして規格も20001形の半開形双門有蓋車に準して作られていました。
ですが、20464形の展開形双門有蓋車の増備でその活躍の場が事実上無くなったのではないかと思われます。

270001号以外にも鉄コンはタクサン留置(?)されています。
先述した側面とはしごはこんな感じ。

側面とはしご

そして、ラストナンバーの270097号も270001号の近くに置いてあります。

270097号

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